みなさんハオコゼという魚はご存じですか?
ずんぐりむっくりとした姿にピンと伸びた特徴的な背鰭。親指ほどの小さな魚ですが、背鰭に毒腺を備えているいわゆる毒魚です。
このハオコゼに恥ずかしながら不注意で刺されたことがあります。
本記事は、ハオコゼに刺されたときの思い出を語っています。
何一つ参考になることはないので、あしからず。
それはお盆の思い出
お盆が近づくたびに思い出す出来事があります。
今から5、6年前に、淡路島の志筑港にて友人と2人で釣りをしていました。その日は全くと言っていい程あたりがなく、かなりイライラしていました。
そんな中での初あたりで、テンション上がって釣りあげたのが、にっくき「ハオコゼ」でした。
港や波止で釣りをする人であれば、だいたいの人が知っている「ハオコゼ」。カサゴ目ハオコゼ科の魚で、体長は10~12cm。よく釣れるのは10cmにも満たないサイズが多いです。
いわゆる小魚ですが、大きな特徴として、小さな体には似合わない大きな背鰭に毒があります。小さいながらも恐ろしい毒魚です。
仲間内では、その名前と毒を持っているところから、親しみ?を込めて「覇王」と呼んでいます。
そんな毒を持っている「ハオコゼ」ですが、どこかでみそ汁やから揚げにすればおいしいと聞いたことがあったので、イライラしていた私は、普段であれば速攻リリースするのに、持って帰って食べようと試みました。
それがすべての失敗でした。
ハオコゼの反撃
針を外そうと、地面に「ハオコゼ」を置いたとき、殺気を感じたのか尋常じゃない勢いで跳ね上がり、私の指をかすめていきました。
「ハオコゼ」も命がけだったのでしょう。必死の抵抗で私にダメージを与えてきました。最初は笑いながら友人に「ハオコゼ」に刺されたことをしゃべっていましたが、ものの数分で血の気が引き、数十分もすれば立っていることもできなくなりました。
今まで冗談半分で「覇王」と呼んでいましたが、身をもって「覇王」の「覇王」たる所以を味わいました。
こんな状態では釣りどころではないので、友人に引き上げようと声をかけたところ、さらに恐ろしい事態が起きました。
恐ろしきアジの回遊
「アジが回ってきたから、ちょっと待って」
悪魔のような友人の一言。海に突き落としてやろうか。初めて友人に殺意が湧きました。
そんなこんなでアジが回遊している間、ほったらかしにされていました。痛みが引いてきたときには、アジの回遊は終わり、友人はホクホク顔で釣果を報告してきました。
悪いのは私です。イライラして普段ならしないことをしたのが悪いのです。
しかし、もう少しやさしくしてくれてもよかったのではと、今でも思ってしまう自分がいます。なんてねちっこい。
まとめ
イライラしても何もいいことはない。「ハオコゼ」もとい「覇王」が私に教えてくれた大切な心構えです。
ちなみに友人とは今でも家族ぐるみで仲良くしていますので、あしからず。